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2018 年度 実施状況報告書

Cadaver(ご遺体)と大型動物を用いた腹腔鏡下上方照明システムの前臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K01413
研究機関愛媛大学

研究代表者

高井 昭洋  愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (70632917)

研究分担者 高田 泰次  愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10272197)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード上方照明システム / 腹腔鏡手術 / 陰影の手がかり
研究実績の概要

1.照明デバイスの作成について
平成29年度に提携した光電気LEDシステム株式会社との共同研究により,ヒト用照明デバイスのプロトタイプが完成した(第三世代照明デバイス).その結果,大きさと形状と大きさについて,第二世代の17mmの厚みから,8mmへと薄くすることに成功した.また,ヒトの体型に合わせるために,やや大きさを小さくしたにも関わらず,形状を六角形から円形へと変更し,183球のLEDをマウントすることに成功した.多くのLEDを照明デバイス全体にマウントすることに成功したため,その輝度は,第二世代の9,000Lxから,30,000Lxまで,一気に輝度を上げることに成功した.一方で,輝度の上昇と,LEDから放出する熱はトレードオフの関係にある.そのために,第三世代照明デバイスでは,デバイスが体壁と接する部分に断熱シートを貼付する改良を加えたが,温度上昇は57℃まで達した.目標とする温度上昇は43℃に設定しているため,この点については,依然改良の必要がある.この課題を解決する必要があるために,薬事承認申請は保留中である.
2.Cadaverと大型動物による本システムの前臨床的検証
第三世代照明デバイスの完成を待って,平成30年度は,Cadaverによる腹腔鏡手術での検証を行った.本検証の結果,上方照明による明るさについては、十分な明るさがあること,本照明デバイスでは,白うきは思った以上には発生しないこと,上腹部での固定位置について,肋骨との位置関係を加味して固定する必要があること,本照明デバイスでは,電源コードが手術時の鉗子操作の邪魔になる等の評価を得られた.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

新規照明デバイスのプロトタイプを作成した.このプロトタイプを用いた,Cadaverによる検証手術を行った.これまでの検証実験において,いくつかの課題が確認された.また,プロトタイプの完成が年度末となったため,2018年度中に予定されていた複数のCadaverによる検証手術ができていない.また,大型動物の実験についても,2019年度へと持ち越されている.

今後の研究の推進方策

1.照明デバイスの作成について
熱を持つ第三世代照明デバイスの除熱について,どのような方法が最も適当かを,照明デバイス作成元の光電気LEDシステム株式会社と協議を行い,体壁との接触部部の温度上昇を43℃以下に抑えられるように改良を行う.
2.Cadaverと大型動物による本システムの前臨床的検証
第三世代照明デバイスをもちいて,計画している,胃,大腸,肝胆膵脾領域の腹腔鏡手術を行い,実際の手術をシミュレーションしたときの有用性の評価を進める.一方,生体である大型動物による検証では,特に温度上昇の実際を検証する.さらに,輝度のスペックとして,第二世代から第三世代に,9,000Lxから30,000Lxに上昇した結果,どれほど見やすくなっているか,手術がやりやすくなっているかについて,検証を行う.

次年度使用額が生じた理由

新規照明デバイスの開発において,光電気LEDシステム株式会社との共同研究を行い,第三世代照明デバイスのプロトタイプを作成した.しかし,その完成が,年度末になったために,この照明デバイスを用いたCadaverおよび大型動物による検証手術を予定通りに開催できなかったために,手術に必要な物品や動物実験のための費用等が次年度へと繰り越された.2019年度は,プロトタイプが完成されたために,検証実験としてのCadaver手術および大型動物による実験を予定通り行い,その研究成果を国内外へ,学会発表および論文発表として公開することを計画している.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Cadaverを用いた医学研究2019

    • 著者名/発表者名
      高井昭洋
    • 学会等名
      日本外科学会学術集会

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公開日: 2021-01-27  

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