予測制御とフィードバック制御の評価に基づいて高齢者の上肢の運動制御能力の変化を運動制御の観点から定量的に把握できる「高齢者の運動機能ナビゲーターシステム」を構築した。そして、20歳代の若者から70歳代の高齢者までを対象に「加齢に伴う脳の運動制御メカニズムの変化」を評価した結果、中年の年齢から予測制御が悪くなり、さらに高齢の年齢になるとパーキンソン病の症状であるmicrosteps成分が顕著に増加していることが確認できた。これらの結果は、我々の構築した「高齢者の運動機能ナビゲーターシステム」を用いて「加齢に伴い小脳の予測制御の低下や大脳基底核の機能低下」を定量的に分析できることを示している。
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