本研究では日本人女性における未就学児養育と心理社会的要因が定期的運動行動に及ぼす影響を検討した.分析の結果,未就学児を養育していない女性は未就学児を養育する女性よりも統計的に有意に定期的運動行動を行っていた.注目すべき点は未就学児養育の定期的運動行動への影響が運動セルフ・エフィカシーを変数として投入したところ,消失したことであった.つまり,運動セルフ・エフィカシーは未就学児養育の有無に関わらず,統計的に有意に定期的運動行動へポジティブな影響を及ぼしていた.したがって,運動セルフ・エフィカシーは未就学児を養育する女性における定期的運動促進の重要な要因であることが示唆された.
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