研究課題/領域番号 |
17K02658
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
四方田 千恵 (垂水千恵) 横浜国立大学, 国際戦略推進機構, 教授 (70251775)
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研究分担者 |
三木 直大 広島大学, 総合科学研究科, 名誉教授 (10190612)
赤松 美和子 (佐藤美和子) 大妻女子大学, 比較文化学部, 准教授 (00510653)
及川 茜 神田外語大学, 外国語学部, 講師 (40646725)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | LGBT / 新移民 / 台湾 / 同志文学 / ジェンダー表象 / 映画 / 植民地 |
研究実績の概要 |
本研究は本来は令和元年度に終了する予定であったが、コロナ禍のため、終了期間の延長が認められた。海外渡航ができない、というハンディを抱えつつ、リモートを利用しての研究交流に努力した。 研究代表の四方田千恵(垂水千恵)は、単著『奮鬥的心靈:呂赫若與他的時代』(國立臺灣大學出版中心)を刊行したほか、Zoomによる研究会を4回主催した。その内容は、第1回八木はるな「〈如何重寫而更新《台北人》的形象〉、第2回冨田哲「1970年代初期台湾映画における台湾と「国際」空間-「回来安平港」と「長情萬縷」、第3回(新旧華僑が形成する横浜中華街-新移民文学誕生の可能性を論じる」、第4回白水紀子「台湾LGBT文学の現在」と4人の報告者を招聘し、科研のメンバーほか、東京台湾文学研究会のメンバーも参加し、ディスカッションするものである。また、研究分担者の三木直大は黄英哲・林初梅編『民主化に挑んだ台湾』(風媒社)収録の論文「不在のエクリチュールと歴史への臨場-楊牧『ある人が私に公理と正義について聞いた』を読む」を発表した。同じく研究分担者の赤松美和子は論文「台湾同志文学が日本統治期を語ることの可能性と不可能性」『文学の力、語りの挑戦 中国近現代文学論集』(東方書店)のほか、オンライン研究会の主催および報告「LGBT文化の成熟と現代台湾映画におけるジェンダー表象」第一回オンライン研究会「現代台湾文学・映画におけるLGBT文化の影響―ジェンダー表象に注目して」を行った。さらに及川茜は論文1本、オンライン研究会における報告1本のほか、呉明益「「封じ込め可能」という嘘の背後に 様々な目論見が引き起こしたパンデミック」『文藝』59巻2号、2020年4月、335-339頁を含む4本の翻訳を発表するなど、精力的に研究成果を発信した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍により、対面での研究会や海外海外渡航ができない、というハンディを抱えつつも、リモートを利用しての研究交流に努力したという意味では、おおむね順調に進展していると言えるであろう。 研究代表の四方田千恵(垂水千恵)は、単著『奮鬥的心靈:呂赫若與他的時代』を刊行したほか、Zoomによる研究会を4回主催した。また、研究分担者の三木直大は論文「不在のエクリチュールと歴史への臨場-楊牧『ある人が私に公理と正義について聞いた』を読む」を発表した。同じく研究分担者の赤松美和子は論文「台湾同志文学が日本統治期を語ることの可能性と不可能性」の他、オンライン研究会の主催および報告を行った。さらに及川茜は論文1本、オンライン研究会における報告1本のほか呉明益「「封じ込め可能」という嘘の背後に 様々な目論見が引き起こしたパンデミック」を含む4本の翻訳を報告した。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は本来は令和元年度に終了する予定であったが、コロナ禍により、2回の延長が認められ、2021年度も引き続き同課題での研究を継続することになった。入国制限が続く中での国際学会への参加は引き続き困難が予想されるが、2020年度に始めたリモートによる研究会を発展させての研究交流を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、海外調査や海外からの研究者招聘ができなかったため。次年度はもしコロナ感染状況が収まってきた場合は、台湾に調査に赴く予定である。
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