音声によるコミュニケーションは聞き手にリアルタイム処理と時間的制約を要求する。もし聞き手がその要求に応えられず話し手のスピードについていけなければ、コミュニケーションは成立しない。言語の速さの問題は言語運用上も重要な問題である。にもかかわらず、この問題はこれまであまり研究されてこなかった。ゆえに、この問題に科学的な視点から取り組むこと自体に学術的意義がある。 英語が「速く」聞こえることはリスニング学習の最大の障壁の一つと言ってよい。なぜ英語が「速く」聞こえるかが明らかになれば、その研究成果は音声を中心とする英語教育、例えば小学校英語教育に活かせる。これが本研究の社会的意義である。
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