英語教育の大きな目的の1つは,「自律した学習者」の育成である。しかし,どのように学習者の自律を測定・評価するかについては,実証的な検討が必ずしも十分ではない。本研究の目的は,学習者が自律的に英語学習に取り組み,成果を上げるメカニズムを理論実証的に解明することである。具体的には,(1)3つの異なる観点から自律した学習者を測定・評価する「自律性診断基準尺度」の開発とその妥当性を検証し,(2)実際に教育介入を伴う調査等を通じて,自律的に英語学習に取り組み成果を上げる学習者をいくつかの観点から統合的に捉え,学習者の特性に基づいた新たな学習支援のあり方について検討した。
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