研究課題/領域番号 |
17K03097
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
多和田 雅保 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (10528392)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 地方史 / 流通史 / 在方市 / 商人 / 日本史 / 都市史 / 近世史 / 都市と農村の関係 |
研究成果の概要 |
本研究は信濃北部(現長野県)と相模中西部(現神奈川県)を対象としたものである。ともに小さな町場や都市性を持った村落を多く抱えている。 信濃においては、まず中野村の都市性を分析し、中野周辺の農村に暮らす商人たちの分布形態を明らかにした。次に善光寺町における商家の建築的特質と、商工業者たちの分布形態を明らかにした。小布施村においては越後国(現新潟県)出身の肴屋史料を見出した。 相模においては都市と商人に関する資料情報を多く集積した。とくにともに市場であった久保沢と上溝については、詳細な情報を収集した。また私は相模国における小都市の都市的性格について論文を書いた。
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自由記述の分野 |
日本近世史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日本近世史研究では農村史研究、都市史研究ともに古くからの伝統を持ち、多くの研究蓄積があるが、都市と農村の関係の研究、あるいは都市と農村を統一的に捉えた研究については、蓄積が足りないのが現状である。近世は「都市の時代」とも呼ばれ、全国に中小規模の都市群が農村に入り混じって多く存在ており、かかる研究状況は打開する必要がある。本研究は商人集団の活動形態に注目することで、この問題に一石を投じようとしたものである。都市と農村の関係に関する問題は、たんに歴史研究のみならず、一極集中や地方都市の衰退といった現代社会の現状から見てもきわめて重要な課題であり、本研究はその意味でも意義を持つということができる。
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