民族の意識や記憶がどのように歴史的に形成されていくのかを考察するという研究目標がほぼ達成された。その成果として、2つの論文を刊行した。一つは、バシコルトスタンに存在するモニュメントを通して、どのように民族の記憶と意識が形成されたのかを、プガチョーフ叛乱以前の状況から現在に至るまで約250年間の歴史について検討した。いま一つは、プガチョーフ叛乱のもつ宗教的側面に関して詳しく検討した。また、海外の研究者と積極的な交流を図り、研究の質を高めるべく、ロシア連邦共和国から、17・18世紀ロシア史の専門家を招聘し、上記テーマに関わる共同研究(シンポジウム「ロシアの近代化過程を考える」)を開催した。
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