研究課題/領域番号 |
17K04377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 中京大学 |
研究代表者 |
水野 里恵 中京大学, 心理学部, 教授 (10321019)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 気質 / 行動的抑制傾向 / 接近快活性 / エフォートフル・コントロール / 自己制御行動 / 学習支援 / 学習活動 |
研究成果の概要 |
学齢期縦断研究の結果,3つの気質特性(行動的抑制傾向:新奇な事物・人物・状況に対して行動が抑制する傾向,接近快活性:新奇刺激に対して積極的活動的に反応する特性,エフォートフル・コントロール:自分の行動を努めてコントロールしようとする特性)の個人差にある程度の安定性が見られた。そして,学習活動場面の個人差は,これら3つの気質特性と養育環境・学習環境との相互作用で説明できた。 なお,調査対象となった子どもたちは,小学校高学年でコロナ禍を経験し,学校生活における様々な制約を受けることになった。この時期に社会情緒面での影響を受ける程度は,子どものエフォートフル・コントロールから説明可能であった。
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自由記述の分野 |
発達心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,行動的抑制傾向・接近快活性・エフォートフル・コントロールといった,その生理基盤や遺伝要因(ジェネティクス・エピジェネティクス)が分子遺伝神経学の進展によって明らかになることが期待できる気質特性に焦点を当てた点である。 本研究では,これらの3つの気質的個人差の学齢期における安定性,ならびに,これら3つの気質が学習場面での子どもの行動や養育者の学習支援のあり方に影響を与えていたことが明らかになった。本研究で得られたこの知見は,子どもの特性に応じた教育支援のあり方を考える一助となると考えられる(社会的意義)。
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