「いじめ」被害の中に排斥という要素が存在することから、「いじめ」被害における排斥に着目して、被排斥経験が生徒の将来展望を低下させることにより、学校適応が低下するという仮定を設け検討した。その結果、中学生当時の「いじめ」被害が高校入学後の学校適応等に影響する可能性が示唆され、その過程において、将来展望を構成する一つの因子である「向社会的努力志向」が関連する可能性が示された。具体的には、高校入学後の友人適応には、中学生当時の「いじめ」被害が直接影響する可能性と将来展望の低下が介在する可能性の両方が示唆されたが、学習適応に関しては、将来展望の低下が介在する可能性のみが示唆された。
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