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2021 年度 研究成果報告書

近世・近代移行期における教育と宗教の関係―仏教者による教育活動の実態の検証から

研究課題

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研究課題/領域番号 17K04554
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関岡山大学

研究代表者

梶井 一暁  岡山大学, 教育学域, 教授 (60342094)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード寺院 / 僧侶 / 近代化 / 人間形成 / 寺子屋 / 私塾 / 手書き文書
研究成果の概要

日本の近世・近代移行期社会における教育の状況と特質に迫るため、教育史に宗教史の観点を重ねる研究を進めた。歴史のなかの教育の発達をみると、制度的には教育は宗教と切り分ける状況の進展がある。しかし、実態的には両者が切り結ぶ関係は単純でない。教育は宗教と明確に区画して論じうる単一領域でない。
この問題関心から、とくに仏教者の活動に着目し、仏教者が信仰や教化に当たると同時に、教育や学問を担う存在であった性格と意義を探求した。研究の実証性と独自性のため、一次史料の調査にもとづく考察に努めた。地方や中央の寺院や機関に伝存する手書き文書などの調査を進め、教育史と宗教史を接続する歴史の過程の提示をめざした。

自由記述の分野

教育史

研究成果の学術的意義や社会的意義

教育が政治、経済、文化、科学などの要素と関連して成立する領域であり、宗教も教育と切り離し得ない要素であることを、歴史研究を通じて論及した。前近代社会における教育と宗教の混交状況はもちろんであるが、近代移行期においても宗教が人間形成に果たす意義は分厚い。社会教育における宗教性は無論、学校教育においてもそれは認めうる。
江戸時代の寺子屋から明治時代の学校への移行は、教育を制度化するものであり、ほぼ世俗化を意味した。しかし、教育や学問という「知」の担い手としての仏教者(僧侶)は、近代学校の教師の一角を占めた。特定教義を教える宗教教育ではなく、精神の「潤」の加味として宗教教育を捉える視点も指摘した。

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公開日: 2023-01-30  

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