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2022 年度 実績報告書

社会インパクト債(SIB)活用による教育財源調達の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 17K04619
研究機関京都光華女子大学

研究代表者

高見 茂  京都光華女子大学, 健康科学部, 教授 (60206878)

研究分担者 伊藤 健  慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), その他 (20626973)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワードSIB / 成果連動型民間委託契約 / 民間からの資金調達 / 未成熟な領域 / 児童養護 / 幼児教育 / 若年雇用支援 / エビデンス
研究実績の概要

SIB(Social Impact Bond)は、行政から民間へ委託する際の手法の一つであるが、近年新たにその定義づけがより厳格になされるようになった。すなわち事業の成果を評価して可視化し、それに評価結果と支払いを紐付けた成果連動型民間委託契約の一つと位置付けられるものであるが、その内「民間からの資金調達を行うスキーム」がSIBとして捉えられている。民間からの資金調達のない場合は、成果連動型支払とされる。何れも行政がサービス提供者の提供サービスの成果に応じて報酬を支払う。しかし一般的には、サービスの成果は、サービス提供してすぐに効果の出るものではなく、一定期間経過後に出てくる場合が多い。そのため行政がサービスの成果を測定し、報酬を支払うまでに相当の年月がかかることになる。教育効果についてはその典型であろう。ところがサービス提供者である社会的企業やNPO等は十分な資金的余裕がない事も多く、支払いが数年後になる成果連動型支払契約に対応することは極めて難しい。また行政の側もわが国の場合に見られるように国も地方も厳しい財政事情にある。潤沢な資金は民間部門にあり、民間資金を調達することは社会的便益水準の向上にもつながると指摘できる。
またSIBスキームに適している事業分野としては、i)将来起こりえる問題を未然に防ぐ事業(未成熟な領域で成果に関するエビデンスが少なく、地域や事業者によってバラツキが大きい領域)、ii)高い効果を期待できる新しい事業等が挙げられ、教育関係部門では、児童養護、幼児教育、若年者雇用支援への適用が効果的であるとされる。
ゆえに「未成熟な領域」については、SIB等で成果のエビデンスを蓄積し、十分エビデンスが蓄積された段階で「成熟した領域」として固定報酬型業務委託に切り替えることが肝要であろう。

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公開日: 2023-12-25  

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