本研究は、イギリスを対象として、新たな学校統治方式を理論的・実証的に探究したものである。 先行研究によれば、自律性の高いFree Schoolの選択理由として、「小規模校」「Happiness」が重視されている。また正統性の指標として黒崎勲の学校選択論からは「Happiness」が導出できる。これらを踏まえイギリスの調査データを分析した。その結果、小規模校であること、および、Free Schoolであることが、「Happiness」の要因として指摘できる。したがって、従来の学校統治方式に代わり正統性を付与しうる可能性のある学校統治方式は、小規模校を前提とした「選択と自律」モデルなのである。
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