研究課題/領域番号 |
17K04727
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研究機関 | 国立教育政策研究所 |
研究代表者 |
妹尾 渉 国立教育政策研究所, 教育政策・評価研究部, 総括研究官 (00406589)
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研究分担者 |
波多江 俊介 熊本学園大学, 商学部, 准教授 (70733715)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | パネル調査 / 教員 / 職能形成 / キャリア形成 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、教員を追跡したパネルデータを中長期で構築し、教員の職場適応や職能成長に関する個々人の変化を定量的に把握することにより適応や能力形成の要因となる勤務環境・条件等を明らかにすることである。 令和元年度についても、調査協力を得た自治体に対してパネル調査を実施し、教員パネルデータの追加的な蓄積を行った。A県1自治体では、10年目経験者(2018年度から追跡の2時点目、1世代)、15年及び20年経験者(2017~2019年度から追跡の1~3時点目、3世代)の調査を実施した。B県2自治体では、3~8年目の追跡調査を実施しパネルデータの蓄積を進めたほか、B県の初任者パネル調査(3年間追跡)のフォローアップ調査として、5年経験者となる教員に対して追跡調査も行った(2018~2019年度から追跡の1~2時点目、2世代)。さらに、自治体からの依頼により、新規の初任者パネルの調査(2019年度~、1時点目)も開始した。 年度を通じて、これまでに蓄積されたパネルデータのクリーニングや各年度データの接合作業を行い、分析を進め、学会報告、論文発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画に従い、既存の追跡調査については特段の問題なく継続調査が完了した。また、調査対象自治体からの依頼により、新規の追跡調査も開始し、既存データとの比較などの新しい研究の展開が期待できる状況となった。
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今後の研究の推進方策 |
パネルデータの蓄積に伴い、クリーニング作業や各年度のデータ接合作業に多くの時間を要するようになった。そのため、各調査の調査項目の一部を共通化するなど作業の簡素化を図り、分析作業のための時間を確保する体制を整えることを検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究では、教員追跡調査の実施に取り組んでおり、本科研の最終年度となる2020年1~3月にかけて、調査協力を得た各教育委員会を訪問し、継続的な教員調査に関するご協力のお礼及びこれまでの調査研究の進捗と分析結果の報告を行う予定であった。しかしながら、同時期に発生した、新型コロナウイルス(COVID-19)に係る混乱のため、年度内の訪問を控えることとなり、旅費の執行ができなかった。そのため、未執行分については、次年度の訪問のための旅費に充当する予定である。
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