スピンゼーベック効果(SSE)素子の耐放射線特性について、重イオン、γ線、電子線に対して調べた。SSE起電力や磁化、電気抵抗といった物性評価の結果から、それぞれの放射線に対するSSE素子の耐放射線限界について明らかにした。この結果からSSE素子は優れた耐放射線特性を有することが示され、これを利用した熱電発電が放射線環境下でのスピントロニクス応用として有効であると明らかにした。これを踏まえ、SSE素子を用いた原子力分野での応用を提案し、「原子力電池、原子力電池システム、特願2019-215282」及び「熱電変換システム、熱電変換方法、特願2019-215283」という2つの特許として出願した。
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