非線形消散項をもつ非線形シュレーディンガー方程式(NS)を解き,その解の減衰オーダーを特定することができた。NLSは,光ファイバー中を伝わる信号(=電磁波)の様子をモデル化したものである。特に,本研究で取り扱ったモデルは,不純物の効果で信号が弱まる様子を記述するものである。非線形項のベキがBarab-Ozawa の臨界ベキの場合に,解の一L∞ノルムがt{-1/2}(log t){-1/2}のオーダーで減衰すること,解のL2ノルムの減衰オーダーがデータの正則性に応じて(log t){-1/2}の減衰に近づくことを示した。なお,これらの減衰オーダーの最適性も示した。
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