経路依存系に対する動的計画法は過去の状態履歴を初期状態とするため、通常の動的計画法とは根本的に異なり、新たな数学理論の展開が必要となる。本研究の主要な研究成果は、経路依存系における経路依存型動的計画偏微分方程式に対する粘性解と呼ばれる弱解理論の発展、また経路依存確率制御における動的計画法に関連する基本方程式の導出や解析などである。これらの研究成果は、経路依存系に対する最適問題の研究の基盤を与えるもので、工学、物理学などの自然科学、経済などの社会科学における経路依存現象を最適化する問題に応用できると期待される。
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