本研究では、角度の観測を含む2変量データに対する新たな2つのモデルを提案した。1つ目のモデルは2次元トーラス上のコピュラであり、このコピュラが既存のコピュラでは表現できなかった多様な依存関係を表現できることを示した。また、2つ目のモデルは、2次元シリンダー上のコピュラに関連した確率分布である。この分布は、パラメータの解釈がしやすく、解析的に扱いやすい多くの性質を持つことを明らかにした。本研究で提案した2つのモデルは、理論的な扱いにくさ故に考慮されないことが多かった角度の情報を統計解析に有効的に活用することを可能とし、様々な学術分野へと応用される可能性があると考えている。
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