補償光学は大気ゆらぎを補正して回折限界の解像度を達成する技術である。これまで冷却せずに用いることが一般的であったが、本研究では冷却に適した可変形鏡を開発した。赤方偏移の効果により遠方天体は波長が長い赤外線で観測される。その結果を可視光で観測された近傍天体と比較することで宇宙進化について知ることができる。本研究の成果を発展させて冷却補償光学装置を製作することで、その様な観測を感度良く行うことができる。補償光学は大気ゆらぎ以外にも様々な原因による波面歪みの補正に応用可能なので、天文以外の分野にも波及効果が期待できる。
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