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2019 年度 研究成果報告書

不確定な環境系と相互作用している量子系に対する最適な量子状態推定法の開拓

研究課題

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研究課題/領域番号 17K05571
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 数理物理・物性基礎
研究機関電気通信大学

研究代表者

鈴木 淳  電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (70565332)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード量子推定 / 量子ノイズ / 撹乱パラメータ / 量子Fisher情報行列 / 実験計画法 / 量子情報幾何
研究成果の概要

本研究では、不確定な量子ノイズの影響を受けている場合における最適な量子状態推定法を議論し次の研究成果を得た。(1)撹乱パラメータ(局外母数)が混在する量子状態族からなる量子統計モデルに対する最適な推定法を議論するための一般理論枠組みの構築。(2)量子系におけるパラメータ推定問題を最適な実験計画法の凸最適化問題として定式化し、撹乱パラメータを含むモデルに対する最適な測定の導出。(3)推定誤差限界が特定の量子Fisher情報量を用いて表現されるための必要十分条件を導出とその情報幾何学的な意味を明らかにした。(4)いくつかの具体的な物理モデルに提案手法を適用し、その有効性や先行研究との比較を行った。

自由記述の分野

量子情報

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の意義は、量子精密測定技術の発展に不可欠な基本問題に対し、これまでの物理的なアプローチでは扱うことができなかった、特定のノイズモデルを仮定せずかつ不確定な要素を含むノイズの影響下での量子状態推定問題に対する最適な量子推定方法の統計学的な理論枠組みの構築と現実の物理モデルでの評価である。本研究の結果は、数理統計学・物理学・量子情報理論の融合性により得られるものであり、基礎科学研究として重要であるとともに、より現実的な問題設定での理論展開へとつながるので、今後の量子精密測定技術の発展につながることが期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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