研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、世界各国がL-band衛星の打ち上げを予定している(NISAR, ALOS-4, ROSE-Lなど)。L-bandレーダーは植生を透過するため低緯度地域では有利な反面、電離層擾乱の影響を強く受ける。本研究はGNSSによる補正やSSM法の適用など電離層擾乱の影響に対処する際の豊富なノウハウを示した。さらに泥火山・断層・堆積という異なる地質現象が非地震性地殻変動を通じて相互作用することも示した。台湾は地震災害の多い国であり、本研究で焦点を当てた南西部は人口も多い。非地震性の断層すべりは断層端への弾性応力の集中を伴い、地震発生と強く関係する。本研究の成果は現地の防災・減災にも資する。
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