研究課題
基盤研究(C)
地上観測用スカイラジオメーターから得られた天頂放射輝度を利用し、水雲と氷雲の光学的厚さ(COD)と雲粒子の有効半径(CER)を推定可能なアルゴリズムを開発した。その推定の雲特性に対するエアロゾル等要因の影響を評価した上誤差範囲を定量化した。その結果、薄い雲(COD < 15)に対するCERを除き、CODとCER両方に対する推定誤差が小さいことがわかった。また、そのスカイラジオメーターに基づく雲観測を用いて衛星観測における雲特性の評価を行った。
大気科学、大気リモートセンシング
雲は気候システムに重要な役割を果たしています。しかし、その雲の時空間変動が大きく、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次報告書等にも明記されているように、その雲は気候変動予測における最大の不確実要素の一つとなっている。このような中、本研究の成果は特に、地上測機による新規な雲観測技術の開発とその地上観測資料を用いた衛星雲プロダクットの精度評価は、雲特性のより正確な理解のため波及効果をもたらすことを期待される。