研究成果の概要 |
これまでの研究で開発した化合物を出発に用い、シクロペンタジエニルアニオンとの配位子置換反応によって初めてのハーフサンドイッチ型ルテニウムのテルロカルボニル(CTe)錯体の合成に成功した。この方法は一連のシクロペンタジエニルルテニウムのカルコゲノカルボニル (CE; E = O, S, Se, Te)錯体の合成を可能にした。化合物は NMRおよびX線構造解析によって同定し、カルコゲン原子Eが高周期になるにつれてCE配位子のπ受容性が強くなる特性を明らかとした。本錯体はルテニウムが立体中心であり、その立体配置は高温でも安定であることを見出した。
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