キラルなBINOLを不斉配位子とするN-triflylphosphoramide触媒を新たに開発し、これを用いて電子供与性基により置換されていない、イソプレンなどのいわゆる不活性ジエンとアルデヒドとのoxa-Diela-Alder反応を試みたところ、当該反応が円滑に進行し、対応するキラル3.6-Dihydro-2H-Pyrans類を高収率かつ良好なエナンチオ選択性を以て与えた。触媒構造に関し、BAINOL配位子の 6,6'-位に、トリフルオロメチル基やニトリル基などの強力な電子吸引基を導入数と触媒活性が著しく向上することを認めた。
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