当該研究では,移動電界を印加して未硬化樹脂中のカーボンナノチューブ(CNT)や還元型酸化グラフェン(rGO)を一方向に配列した.CNT添加の複合材について分散性の悪さや電界印加形態の課題の解決を図った.作製した複合材薄膜の光の透過率や電気抵抗率を測定した.両複合材で透光性が認められた.一方,CNTを添加した薄膜では導電性は認められたが,rGOを添加した薄膜では導電性は認められなかった. また,移動電界印可により作製される一方向CNT/樹脂複合材の大きさに対する多重電極の大きさによる制限を外すために,直線状電極を円柱上に配置した円筒状多重電極を用いる方法について理論的に検討した.
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