放電加工等により着磁磁石の形状の制御と磁化の制御とを「同時に」,あるいは「独立に」行う手法の確立を目指してきた.本研究では,放電加工中の磁石内部温度分布の把握と,加工面磁束密度変化を明らかとできた.加工の進行に伴い,加工面磁束密度が低下するため,放電加工特性が変化するのではと気づき,初期着磁率の異なる磁石への放電加工を試みた.その結果,飽和状態に着磁された磁石では,加工により発生する加工粉が加工磁石面に再付着するため,その加工粉へ放電が生じていることがわかった.そのため,初期着磁率が低い磁石に対して加工時間が長くなり,入力エネルギが大きくなるため,磁束密度低下が加速されることがわかった.
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