本研究は,油潤滑された真円ジャーナル軸受の軸受面にテクスチャを設け,その静及び動特性の向上が可能かどうかを明らかにするため,軸受面の周方向におけるテクスチャの配置角度が負荷容量および動特性,同軸受で支持した剛体ロータの安定性に及ぼす影響を,実験および数値解析により検討したものである. 実験および数値解析を通して,反負荷側にテクスチャを配置すると,負荷容量の低減は抑制されるとともに,安定性に大きな影響を及ぼす油膜の連成ばね係数の明らかな減少が確認された.これらの結果より,テクスチャの配置を適切にすることにより,負荷容量の維持と安定性向上が同時に達成できることを確認した.
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