研究課題
基盤研究(C)
農業・医療・福祉などの分野では、柔らかく安全性の高いソフトロボットが求められる。ソフトロボットの利便性を向上させる方法の一つとして、その駆動源として利用される空気圧人工筋の機能性を向上させる手法が挙げられる。本研究では、機能性繊維を複合することでセンサ機能を有する人工筋や駆動形態を可変にできる人工筋を開発した。前者では人工筋の駆動状態の推定を、後者では一つの人工筋で収縮や湾曲などの複数の動作をそれぞれ実現した。
メカトロニクス
空気圧人工筋はゴムチューブとスリーブを形成する繊維から構成される。本研究ではセンサ材料繊維や形状記憶ポリマー繊維をスリーブの繊維として構成するため、人工筋に構造的付加材料が必要ない。また、製紐機を用いることで容易に高機能な人工筋が実現できている。これらの構造と製造プロセスは独自性の高いものであり、人工筋のさらなる高機能化に貢献する可能性があり学術的価値を有する。また、人工筋の高機能化は少子高齢化社会において必要となってくるソフトロボットの実用に繋がるものである。