透明導電膜は各種光・電子デバイスに必要不可欠な部材であり、低温成膜での基本特性の向上、高温など過酷な環境下での耐性向上などが求められている。本研究は、豊富な資源、毒性のない安全な材料として優位性を有する酸化亜鉛透明導電膜について、酸化亜鉛の特徴の一つである結晶極性の制御が薄膜特性や耐熱性にもたらす効果、プラズマ処理や不活性化膜を駆使した材料設計、物性変化に対するメカニズムの解明を通して、課題解決に寄与するものである。多結晶膜での酸化亜鉛極性制御技術の構築、不活性化膜による高耐熱性透明導電膜の実現などの成果とともに、極性制御によるセンサ機能開拓の可能性が示された。
|