ホログラフィックデータストレージの大容量化と高速化を目的として、従来は光強度変調のみが施されていた信号光にさらに位相変調を施す空間直交振幅変調について研究を進めた。より簡易・小型な機構・装置による空間直交振幅変調信号光検出法の確立を目指し、主に、光波の干渉を用いない複素振幅分布計測手法である強度輸送方程式(TIE)法を、ホログラム記録媒体から再生された信号光の検出復調法として採用した。信号光検出精度を向上するための位相変調法や検出位相に重畳するノイズの除去法などを新たに考案し、これらの有用性を示した。さらに、従来は複数回の撮像を必要とするTIE法を一回の撮像で実現する手法について検討を行った。
|