作物生育段階に関する情報(農事暦)は、数値モデルによる農業水需要量推定における重要な入力情報の一つであり、その広域的な取得・整備には衛星観測情報の利用が有効である。本研究では、農作物の生育段階の把握を含む陸域植生の広域・高頻度監視に対する気象衛星ひまわり8号データの利用可能性の検討を行った。その結果、ひまわり8号に搭載されている可視赤外放射計データから算出される植生指標(NDVI)を用いた作物生育パターン抽出の可能性を示すことができた。また、本研究で開発した手法で作成されるNDVIプロダクトをより高解像化するための方法や、プロダクトの農地モデリングへの応用の可能性も示すことができた。
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