従来狭帯域の連続波ではなく,広帯域のパルス波を用いた広範囲のエコー測定で,底質厚の測定と粒径特性を明らかにすることができた。本手法によって底泥質と厚の情報が同時に推定できる可能性を示し,これは浄水場や下水処理場など,水底までの距離が明らかな場所での底泥推定に適用が可能である。 また屋外実験でも底質厚の測定が相対誤差3%以内であることが明らかとなったことから,底泥の媒質ごとの超音波速度が分かれば,水深が分からなくても底泥厚を算出することが確認できた。この基礎実験結果を発展させることにより,超音波により湖沼などの底質厚および粒径特性を安価で短時間に,そして広域で把握する手法の足掛かりができた。
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