空間用途を考慮した建物本来の価値を損ねない照明改修の方法を明らかにすることを目的に、以下の2点を検討した。 (1) 建築空間の雰囲気を的確に表現する画像呈示手法、(2) 照明条件が内装面、空間全体の印象に与える影響 (1)では、全天球画像を画像に用いた。「空間全体の色味」は全天球画像による再現は難しいこと、実空間における広範の輝度を全て画像上に表現するのではなく、実空間の印象に近づける輝度の表現範囲を明らかにしていく必要性を示した。(2)では、表面凹凸の小さい材では、照明の照射方向による印象評価への影響はないが、同照度であっても、白熱電球とLED、有機ELとで印象評価が有意に異なることを確認した。
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