2つの室内と屋外においてPM2.5、SPM10、総粉じん中の浮遊細菌数濃度(cells/m3)とエンドトキシン(ET)濃度(EU/m3)を測定した。それぞれの粒子の両濃度の相関性は4月~9月と10月~3月で傾向が異なったことから、浮遊細菌叢は季節で異なると推察された。 ET濃度結果より、8時間曝露による成人男性(呼吸量12.0L/min、PM2.5沈着率53%)の肺内ET沈着量を推定したところ、黄砂が飛来したときでも、両室内での推算値は動物実験で肺の炎症が増強された投与量を下回り、屋外でもほとんど超過していなかった。これより、室内のPM2.5中ET濃度の健康への影響は高くないと考えられた。
|