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2022 年度 実績報告書

同種および異種アルミニウム合金厚板のマルチパス摩擦攪拌接合

研究課題

研究課題/領域番号 17K06824
研究機関日本大学

研究代表者

前田 将克  日本大学, 生産工学部, 教授 (00263327)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード摩擦攪拌接合 / アルミニウム合金 / 送給肉盛 / マルチパス接合 / 厚板接合
研究実績の概要

【令和4年度の研究成果】
令和4年度は矩形開口開先を有する厚さ10mmのアルミニウム合金厚板の突合せ継手に対して異種材料を含めた角棒状肉盛材を送給する方法で,主軸頭を傾斜可能な汎用立フライス盤を用いて摩擦攪拌接合した.単パスでのI開先摩擦攪拌接合と比較して,多層多パス肉盛摩擦攪拌接合は接合中の最高到達温度が著しく低くなり,これに起因して無欠陥で接合が達成できる接合条件範囲が狭くなる.一方,得られた継手の引張強さや破断伸びは単パス接合の場合とほぼ同じ性能が得られ,内部に欠陥が形成された継手でも欠陥を破断経路に含まない破断形態を呈することを明らかにした.
【研究期間全体の成果】
本研究は,摩擦攪拌接合の普及を妨げる要因の一つとなっている,接合装置に求められる高い剛性を緩和するため,溶融溶接で実施されている開口開先に対する多層肉盛充填を摩擦攪拌接合でも可能とする技術の開発を進めた.
当初は肉盛材供給口を設けたステーショナリーショルダー型ツールを用いて接合を試みたが,肉盛材と継手母材の接合が不十分となることが判明し,肉盛材の予熱や供給位置・位相を種々変化させて解決を試みたが,望ましい成果は得られなかった.このため,ツールを一般的な形状に戻すとともに,開先の開口形状をツールに適合するよう,矩形開口開先とした.また,肉盛材は角棒状としてプローブとの接触面積が大きくなるように工夫した.
これにより,開口開先が緻密に充填された継手が得られるようになった.ステーショナリーショルダー型ツールでは母材の接合部近傍をショルダーで十分に摩擦加熱できないことが当初の接合不良の原因であると考えられる.多層多パス接合を摩擦攪拌接合専用機ではなく,汎用工作機械でも接合を達成できることを実証した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 6061アルミニウム合金肉盛摩擦攪拌接合継手における外部供給肉盛材幅の影響2023

    • 著者名/発表者名
      濵名晃平, 前田将克
    • 学会等名
      千葉県加工技術研究会 第25回大学等委員による研究事例発表会
  • [学会発表] 外部供給バルク材を用いた6061アルミニウム合金摩擦攪拌接合継手の開先充填状態と継手特性2022

    • 著者名/発表者名
      濵名晃平, 前田将克
    • 学会等名
      溶接学会 2022年度秋季全国大会
  • [学会発表] 外部供給バルク材を用いたA6061アルミニウム合金肉盛摩擦攪拌接合継手における撹拌量の影響2022

    • 著者名/発表者名
      濵名晃平, 前田将克
    • 学会等名
      軽金属学会第143回秋期大会

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公開日: 2023-12-25  

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