近赤外光を照射すると可視光を発するEr3+添加セラミックスナノ蛍光体は,セキュリティ印刷技術分野,またバイオイメージング分野での応用が期待される.ここで,水溶液中に蛍光体を均一分散させるためには親水性機能性高分子等による表面修飾が有用であるが,水環境プロセスでは水酸基の導入による発光強度の大幅な低下もしくは発光の消失を抑制する必要があった.本研究では,Er3+添加NaYF4蛍光体の水熱合成を行い,アクリル酸処理により試料表面の水酸基を除去し,ラジカル重合によるマクロモノマーの表面修飾を行った.その結果,表面修飾処理後において,もとの50-60%の発光強度を維持できることがわかった.
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