研究成果の概要 |
核セキュリティ対策において小型で可搬性を有する核物質検知装置の実現は重要である。本研究では、回転照射法と呼ぶ新しい測定手法を提案し、その研究開発に取り組んだ。本手法は測定対象物の近傍で中性子線源を高速回転(数千rpm)させ、その間に観測される中性子カウントの時間変化の形状から核物質検知を行うものである。シミュレーションによって本手法の基本性能の把握、実証実験用回転照射装置を製作した。本装置は横50, 奥行40, 高さ62 (cm)とコンパクトである。京都大学複合原子力科学研究所において天然ウランを用いた本手法の原理実証実験を実施し、核物質の検知に成功した。
|