キンカチョウの幼鳥は、成鳥がさえずる音節とその配列を聞き覚えることで自身の歌を身につける。歌の音節配列の情報は、それぞれ音節の音響学的特徴と歌のリズムに応答するLF・HF神経の活動に重ねて表現されていると予測したが、これらの神経は形態学的に同定されていない。そこで、LF・HF神経の聴覚応答を記録後、細胞内に直接トレーサーを導入し、三次元蛍光画像から細胞形態モデルを作成した。さらに、LF・HF神経が存在する聴覚野出力層の神経に蛍光タンパクを発現させ、これらの形態モデルと聴覚応答を確認した細胞の形態モデルとを比較することで、LF・HF神経の形態学的な特徴を明らかにした。
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