研究課題
基盤研究(C)
本研究では、細胞分裂期特異的なキネシンモータータンパク質CENP-EやEg5とそれらの阻害剤との複合体構造を決定し、それら阻害剤による結合と阻害の様式を解明することで、新規な抗がん剤を設計する構造基盤を得ることを目的とした。Eg5モータードメインについて新規阻害剤との複合体のX線結晶解析と、等温滴定型カロリメトリーによる熱分析を行い、その阻害機構を解明した。CENP-Eのモータードメインについて先行研究より高分解能での構造決定を行い、構造の詳細について明らかにした。
構造生物学
細胞分裂期特異的なキネシンモータータンパク質CENP-EやEg5とそれらの阻害剤との複合体構造解析による、阻害剤の結合阻害の機構を解明することで、新規な抗がん剤を設計する構造基盤が得られた。既存のタキサン、ビンカアルカロイドなどの微小管阻害剤と異なり、キネシンモーターの阻害剤は非分裂期の微小管には作用しないため、副作用の少ない抗がん剤のリード化合物として期待できる。