RNA結合タンパク質ELAVL2は原始卵胞形成に必須のRNA制御因子である。しかし、その分子機構は未解明であった。本研究は ELAVL2の機能解析から、原始卵胞形成におけるRNA制御機構を明らかにすることを目的とした。その結果、1)ELAVL2はRNAヘリカーゼDDX6を含む細胞質顆粒P-bodyの構成因子のメッセンジャーRNAと結合し、その翻訳を促進すること、2)原始卵胞形成過程の卵母細胞において巨大なP-body様の細胞質顆粒が形成されること、を見出した。また、P-body様顆粒の形成に必須のDDX6変異体の解析から、同顆粒が原始卵胞形成に関わることが示唆された。
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