研究課題/領域番号 |
17K07591
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用人類学
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研究機関 | 長崎大学 (2018-2019) 大阪大学 (2017) |
研究代表者 |
室田 浩之 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90363499)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 無汗症 / 発汗 / 汗腺 / トランスクリプトーム / バイオマーカー / 治療 / 病因 / 自律神経 |
研究成果の概要 |
暑熱環境における体温上昇で生命予後に影響する熱中症は近年増加傾向にあり、社会問題となっている。体温調節に必要な発汗の異常な低下をきたす無汗症、特に指定難病である特発性後天性全身性無汗症(AIGA)は熱中症の潜在的リスクとなるが、その原因はわかっていない。AIGAでは神経学的異常を伴わないため、汗腺の異常と想像されている。本研究では血清中蛋白質や発汗できる汗腺と発汗停止した汗腺それぞれの遺伝子発現を先端技術(RNAシークエンシングに基づいたトランスクリプトーム解析)で比較し、無汗に関わる病因を解析した。
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自由記述の分野 |
皮膚科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
無汗症の病態から発汗制御メカニズムを解明する試みは世界的に報告がない。AIGAのように汗腺を取り囲む微小環境に異常が生じる疾患はアジアに多いと予想される。暑熱環境では熱中症の原因となり、生命予後に大きく影響する疾患として考えられている。本研究では網羅的な遺伝子の解析によって、発汗障害に関わる因子を体系的に理解することができ、さらに発汗を誘発・停止させる創薬のシーズを提案できた。この成果を無汗症治療の創薬につなげることで治療の方向性を提示でき、日本のみならず広くアジア全体で熱中症リスクの軽減に貢献できる。
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