本研究では、栽培イネ亜種間交雑(Oryza sativa ssp. japonica × indica)で見出された花粉キラー遺伝子座S35とその相互作用遺伝子INKの分子基盤の解明を目的として、INK遺伝子のポジショナルクローニングを進めた。結果として、INKには少なくとも2つ以上の遺伝因子が関わる可能性が示され、そのうちのひとつの候補遺伝子としてORF1を同定した。また、栽培品種と野生種における不稔誘導型アリルInk-iの遺伝子分布を調査した結果、不稔誘導型アリルInk-iは祖先野生種O.rufipogonに起源することが示された。
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