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2019 年度 研究成果報告書

吸汁を成立させるツマグロヨコバイ唾腺遺伝子の解析

研究課題

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研究課題/領域番号 17K07685
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 植物保護科学
研究機関国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

松本 由記子  国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (80414944)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードツマグロヨコバイ / 唾腺遺伝子 / 篩管
研究成果の概要

ツマグロヨコバイはイネを吸汁する害虫であるが、吸汁の際イネ側に自分の唾液を吐出し注入する。イネからの吸汁を可能にする成分がこの唾液の中に含まれていると考えられるが、その成分や機能はほとんどわかっていない。唾腺遺伝子および吐出タンパク質のデータを得て、RNAi法による遺伝子抑制で吸汁行動や生存率に変化を示す遺伝子を探索した。約70種類の遺伝子のうち、NcSP75遺伝子の抑制で篩管吸汁時間の減少が起こり、死亡率上昇、産卵数減少が起きた。おそらく篩管吸汁に必須の遺伝子であることを示した。また、NcLac5遺伝子抑制は脱皮(羽化)後に必須の遺伝子であることを明らかにした。

自由記述の分野

昆虫遺伝学

研究成果の学術的意義や社会的意義

イネの重要害虫ツマグロヨコバイは篩管からの吸汁により栄養分を摂取しており、口針を挿入して、吸汁に至る過程で唾液を分泌する。イネは、単に穴をあけられただけなら篩管をふさぎ液の流出を止めることができるが、ツマグロヨコバイを含めたイネ害虫はこの防御反応を越えて吸汁を行っている。ツマグロヨコバイの唾腺遺伝子、吐出タンパクのリストから、RNAiによる遺伝子抑制で吸汁行動や生存に影響を与える遺伝子を探索し、NcSP75がエフェクターであることを示唆した。NcSP75タンパク質の作用を選択的に阻害することができれば、他の有益な昆虫等に影響しない新しい害虫防除技術の開発につながると考えられる。

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公開日: 2021-02-19  

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