研究課題/領域番号 |
17K07741
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学
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研究機関 | 日本大学 (2021-2022) 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 (2017-2020) |
研究代表者 |
鈴木 チセ 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (80343820)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Lactococcus lactis / cell surface protein / interaction / mannobiose |
研究成果の概要 |
免疫賦活活性を持つ乳酸球菌Lactococcus lactis G50株の細胞表層タンパク質YwfGのX線結晶構造を明らかにし、YwfGは糖の結合に寄与するレクチン構造をもち、マンノース残基、特にα1,2マンノビオースと強く結合することを明らかにした。酵母の表面はマンノース残基で覆われているため、酵母との相互作用を調べた結果、YwfGが酵母の凝集を起こすこと、G50株は酵母と凝集するが、ywfG破壊株では凝集しないことを示し、YwfGが酵母との相互作用に寄与することを明らかにした。これらの成果は、乳酸球菌のYwfGとマンノースとの結合を介した新たな構造的・機能的知見となる。
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自由記述の分野 |
応用微生物学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病原菌の細胞表層タンパク質については知見が蓄積されているが、乳酸球菌Lactococcus lactisの細胞表層タンパク質についてはゲノム情報にとどまっている。本研究では抗G50抗体と反応するタンパク質としてYwfGを単離し、結晶構造解析からその機能を推定し、実際にマンノース残基との相互作用、さらには酵母菌体との相互作用を明らかにした。YwfGは構造上黄色ブドウ球菌のSraPと類似しているが、結合する糖鎖が異なることが示唆され、病原菌では動物性宿主の、L. lactisでは植物基質や酵母など、異なる宿主特異性の要因になっていることが考えられる。
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