従来の研究では、「マツノザイセンチュウ-マツノマダラカミキリ」というマツ枯れにおいて現在成立している関係が対象とされてきた。これに対して、本研究では、対象をBursaphelenchus属線虫全体にまで広げることで、マツノマダラカミキリとマツノザイセンチュウの関係の進化過程に迫ろうとしたところに最大の特色がある。この視点から研究を進めた結果、マツノマダラカミキリとマツノザイセンチュウの関係の進化過程の一端を解明することができた。また、得られた知見は「マツノザイセンチュウ-マツノマダラカミキリ」という便乗関係を断ち切る防除法の開発に活かしていく。
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