本研究では、ブリ類に安全性と摂餌性が確認されているシアノアクリレートナノ粒子 (acrNP) のブリ ノカルディア症に対する予防効果と治療効果について調査した。予防効果では、生残率が本ナノ粒子1,000ppm区で100%、対照区で86.4%であり、ナノ粒子区では死亡は確認されなかった。本ナノ粒子の治療効果試験では、生残率は本ナノ粒子経口投与区で93.3%、本ナノ粒子腹腔内注射投与区86.7%、対照区で66.6%となり対照区の間で有意な差異が認められた。以上の結果から、経口投与による予防効果と治療効果は認められるものの発症後の治療効果については確認することはできなかった。
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