研究課題/領域番号 |
17K08447
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
辻 敏和 九州大学, 大学病院, 副薬剤部長 (80791748)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 調剤エラー / アイトラッキング / 視線動向 / エラーメカニズム / 薬剤師 |
研究成果の概要 |
本研究では、薬剤師の調剤時の視線動向をアイトラッキング手法を用いて検証し、薬剤師の目標薬剤の確認手順やエラー誘発要因を明らかにすることができた。 また、2種類の規格を有する「規格薬」を右斜上配置とすることで、調剤エラーやヒヤリハットが減少すること、調剤の煩雑性は「単独薬<規格薬」かつ「左面領域<右面領域」の関係となることも明らかにした。さらに、薬剤配置が複雑となる右面領域の調剤においては、確認手順を無意識に変更しようとする薬剤師の行動心理(一部)を解明することもできた。本研究で得られた成果を調剤現場に応用することより、薬剤師によるエラー軽減ばかりでなく、医療の質・安全の向上が期待できる。
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自由記述の分野 |
リスクマネジメント
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで多くの医療機関で調剤エラーやインシデント防止向けた様々な取り組みがなされてきたが、どのような薬剤がどのような配置(環境)にある時にエラーが発生しやすいのかを明らかにした報告はなかった。本研究では、アイトラッキング手法を応用して薬剤師の調剤時の視線動向を検証することで、エラーを誘発しやすい調剤環境の要因、薬剤師の記憶容量の限界に伴う行動心理の1つを明らかにすることができた。 なお、本研究成果である「アイトラッキング手法を用いた薬剤師の視線動向に基づく調剤エラーの発生メカニズムの解明(医療薬学誌)」の論文は、2020年度の医療薬学誌論文賞を受賞しており、学術的・社会的に評価されている。
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