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2019 年度 研究成果報告書

生後発達期の母仔関係による脳の発達と行動の調節:セロトニン神経系の役割

研究課題

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研究課題/領域番号 17K08487
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 解剖学一般(含組織学・発生学)
研究機関筑波大学

研究代表者

志賀 隆  筑波大学, 医学医療系, 教授 (50178860)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード母子関係 / 養育行動 / 皮膚刺激 / 環境要因 / 記憶学習 / うつ様行動 / セロトニン
研究成果の概要

神経回路の形成は遺伝子によってプログラムされるだけでなく、様々な環境要因によって修飾されることが報告されている。本研究では、生後発達期の母仔関係、及び仔に対する皮膚刺激が成長後のマウスの脳と行動の発達に様々な影響を及ぼすこと、その影響がハンドリング(短時間の母仔分離)、長時間の母仔分離、皮膚刺激で異なり、ハンドリングと皮膚刺激は行動の発達に良い影響を与えるのに対し、長時間の母子分離は悪い影響を与えることを明らかにした。さらに、行動への影響を担う脳内機構として海馬や扁桃体におけるセロトニン1A受容体、GABA-A受容体a2サブユニット、脳由来神経栄養因子が関与する可能性を示した。

自由記述の分野

発達神経生物学

研究成果の学術的意義や社会的意義

脳と行動の発達に影響を及ぼす環境要因として肉体的・精神的な陰性ストレス(いわゆるストレス)の研究が進んでいる。一方、良い影響を与える環境要因(広義の陽性ストレス)の神経科学的アプローチは遅れている。本研究では、生後発達期の養育行動と皮膚刺激の役割を解析した。このような研究は限られており、発達期の脳の構造と機能の可塑性の観点からも重要である。さらに皮膚刺激はタッチケアとしてヒト新生児(特に未熟児)に対して推奨されているが、その作用の脳内機構は全く不明であり、十分な科学的裏付けがない。本研究によってヒトのタッチケアの動物モデルの確立とタッチケアの脳内機構の解明への貢献が期待される。

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公開日: 2021-02-19  

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