上皮細胞への長期のTGF-β刺激は筋線維芽細胞様の変化(EMyoT)を誘導し、TGF-βとFGF-2の共刺激はEMTを増強する(eEMT)。そこで、eEMT誘導に関わるリン酸化シグナル経路の解明を目指した。ショットガン法による網羅的探索からEMyoTとeEMTでそれぞれ約250のタンパク質発現の上昇を認めた。SILAC法とチロシンリン酸化抗体による精製を組み合わせた探索から、EMyoTとeEMTでは約800のタンパク質リン酸化が異なることを明らかにした。複数のeEMT特異的リン酸化タンパク質のノックダウンではeEMT誘導能への変化は見出せなかったが、Axlの阻害剤はeEMT誘導を抑制した。
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