研究課題/領域番号 |
17K08914
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
成田 有吾 三重大学, 医学系研究科, 教授 (50242954)
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研究分担者 |
井村 保 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (50301619)
中井 三智子 鈴鹿医療科学大学, 看護学部, 准教授 (60726503)
田中 優司 愛知教育大学, 健康支援センター, 教授 (70377654)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 神経難病 / コミュニケーション / 支援 |
研究実績の概要 |
平成29年度,共同研究者:井村保,田中優司,中井三智子(敬称略)とともに,短期(半日程度)での,神経難病患者のコミュニケーション支援 教育プログラムの具体的な内容(提示画像資料,コース全体の概観資料,個々のコミュニケーション手段の解説とテキスト(「神経筋疾患患者に対するコミュニケーション機器導入支援ガイドブック」(http://rel.chubu-gu.ac.jp/files/2016-rep/guidebook-all.pdf))の確定,同テキストの内容から抽出した概念・技術・制度に関する事項から,評価用のプレテスト,ポストテスト作成を行った.実際に医学科および看護学科学生へのMoodleを介した評価と,共同研究者間での,テスト形式,内容に関する協議を経て,必要な変更を加えた.また,三重大学医学部,ヒトを対象とした臨床研究倫理審査委員会の審査・承認を受けて,初回の教育プログラム研修会を開催した.医学科および看護学科の学生,合計6名を対象に実施して,プレテストおよびポストテストの変化を確認できた.プレテスト5点→ポストテスト7.5点(10点満点)となり,有意な(p=0.005, 対応のあるt検定)ポストテストでの向上を認めた.自由記載での評価では「見慣れない言葉が多かった.平易な文の方が良い.神経筋難病の例示が必要.意思伝達装置などの専門用語を理解が難しかった.病状の進行の経過が想像することが難しく,質問の設定がどの段階の方なのかをイメージすることが難しく答えにくい.ほとんど全てが正解のように思えた.初めて聞く単語や制度が多かった.正解だと思われる選択肢が複数あって回答に困った.」などを認めた.次年度以降,各共同研究者の所属施設でも,倫理審査を経て,同様の短期間研修における効果と,その持続に関する研究の推進を予定している.背景等が異なっても,保持される効果を検証していく.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
倫理審査委員会の受付停止期間が2017年7月から12月まであり,この間の進捗が止まった.その後,三重大学(主管する施設)での審査再開から,年度末に承認がおり,主管施設での研究開始,続いて研究協力施設での審査に至っている. しかし,今後,十分,進捗が期待できる状況である.
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今後の研究の推進方策 |
医学科,看護学科ばかりでなく,他の職種を目指す学部を含めて,多職種での研修実施と効果の持続について研究を進める.今年度は予定通りの進捗となることを想定している.
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次年度使用額が生じた理由 |
倫理委員会の承認に時間がかかったために研究計画がやや遅れたため、次年度に繰り越しとなった。今年度、共同研究者の施設での多種の専攻学生を対象とした研究を行っていく予定である。
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